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最期まで、おおらかでした。

28年度を迎えてすぐ、3日(日)の朝に、その知らせはお母さんから届きました。

アレグリアで暮らしていたSさんが、夜中に急変して亡くなったとの内容でした。

冷静に伝えようとするお母さんに、「え、なんで?うそでしょ、先週会ったばかりですよ?」

信じられない気持ちがそのまま言葉になって出てしまいました。

Sさんは昨年10月末に脳出血を起こして、長期入院中でした。

家にもホームにも戻れないまま、40歳の誕生日を迎えて1か月、突然の最期を迎えました。

1週間前にもお会いしていましたが、体調も安定して来ていたので、「いつか戻って来ようね」と話をしたばかりでした。

Sさんは12年前にも脳出血を起こしていて、瀕死の状態から奇跡的な回復を遂げ、集への通所を再開しました。

そして遂には、平成23年6月から、アレグリアで生活を送る事になりました。

いつも眠そうな様子で、起きている時間の方が少ないのではないかと思うほどの人でした。

しかし若い女性の声には、しっかり反応して目もパッチリ。

衛生看護学校でのパンの出張販売は、ナースの卵(若い女性)を相手にするので、まさにSさんの為にあるような仕事でした。

そしてどのタイミングでやってくるのか、とうとう解明できなかったSさんの貴重な笑いは、周りの人を幸せな気分にさせてくれました。

葬儀は、おおらかなSさんの性格のように、ゆったりとした時間が流れていました。

最期の見送りをして見上げた空は、抜けるようにさわやかで、穏やかな空でした。

images4月の空